※つらさが強いときは、この記事よりもまず人や公的窓口に頼ってください。
緊急時は119/身近な人・地域の相談窓口・医療機関へ。
雨粒と呼吸の夜

雨粒が窓をつたう。
部屋の明かりは弱い。
深呼吸だけが、まだ残っていた。
「もう消えたい」と思ったこと
ある夜、どうしようもなく苦しくなって、
「もう消えてしまいたい」と思ったことがある。
それは“逃げ”でも“弱さ”でもない。
**「これ以上、痛いのは嫌だ」**という、ごく当たり前の人間の反応だ。
ふと、想像してみる
少しだけ呼吸が整ったところで考えてみた。

――もし、死んだ後にも“自分”が続くなら?
肉体はなくても、意識だけが残るとしたら?
「楽になれるはず」と願ったのに、
苦しみや後悔を抱えたまま、暗闇で同じ思考を繰り返す可能性は……?
終わってほしいのに、終わらない。そんな続いてほしくないループ。
痛みの記録は、消えないかもしれない
しかも、最後の瞬間の“痛み”が記録として残るかもしれない――
そう想像しただけで、背筋が冷える。

ゲームでリセットを押したつもりが、
次のステージは難易度が上がり、
セーブデータ(後悔)だけは残る。
それはリセットではなく、ただの条件の悪化だ。
現実は、まだチュートリアルに優しい
それに比べたら、現実はまだ優しい。
眠れるし、飯もうまいし、誰かと喋れる。
「もう嫌だ」と言葉にできるだけでも、かなり高度な機能だ。

死後がどうなるかは誰にもわからない。
けれど、想像はできる。
そしてその想像が「死ぬのはやめておこう」に傾けるのなら、
それだけで今夜を生き延びる理由としては十分だ。
想像は“人生デバッグモード”
この世界はときどき理不尽で、たまにフリーズもする。
でも、“設定”は変えられる。いま、この場で。
設定変更は3つだけでいい。
- 照度を+1(思考の明るさをほんの少し上げる)
- 音量(希望)を+1(希望の記憶や声を、わずかに大きく)
- 通知(自己否定)をOFF(「べき」「ダメだ」を一時的にミュート)

たったこれだけで、
「……じゃあ、今日はここまでにしよう」
そう思える夜がある。
想像の宇宙が動き出すとき
もし、想像してみるだけで
「死よりも、生きる方がまだマシかも」と思えるなら――

それはきっと、あなたの中の
“想像の宇宙”が静かに動き始めた合図。
🪞今日の想像ワーク(2分)
- 目を閉じる(10秒)— 肩を落とし、顎をゆるめる。
- 部屋の設定変更(30秒)— 照明を+1、希望の音量を+1、自己否定の通知をOFFにした“理想の部屋”を思い浮かべる。
- 明日の自分を10秒だけ想像— 「起きて水を飲む」「朝の光を見る」など、最小の行動だけ。
- 深呼吸を2回— 息を吐くほうを長く。
- 一言で締める— 「今日はここまで」。それで十分。
まとめ
死は“終わり”ではなく、“未知の続き”かもしれない。
でも、想像の力があれば、未知を過度に恐れず、“今”を少し軽くできる。
生きることは、案外、想像力の使い方しだいだ。
今夜は設定を3つだけ変えて、デバッグモードで続行しよう。
きょうを越えたら、それはもう勝ちだ。


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