裏の部屋

嘘という優しさ ─ 真実だけが正義なのか

嘘は悪なのか?「嘘をついてはいけません」と教えられてきた。けれど、生きていく中で私たちは小さな嘘をいくつもつく。誰かを傷つけないため、場を穏やかに保つため、あるいは、自分を守るために。夜の台所、湯気の向こうで彼女は小さく“平気”と笑った。そ...
想像の部屋

宇宙の設定をいじってみた話 ─ 現実は意外とユーザー操作できる

最近、宇宙の調子が悪い最近、なんだか宇宙の調子が悪い。スマホの通信も遅いし、運もつながらない。気分は曇り、財布は無風。たぶん、どこかで設定バグが起きてる。――そう思った瞬間、ふと考えた。「もしかして、宇宙にも設定ファイルがあるんじゃないか?...
想像の部屋

「死にたい夜」をやり過ごす力 ─ 想像のデバッグで“今”に戻る

※つらさが強いときは、この記事よりもまず人や公的窓口に頼ってください。緊急時は119/身近な人・地域の相談窓口・医療機関へ。 雨粒と呼吸の夜雨粒が窓をつたう。部屋の明かりは弱い。深呼吸だけが、まだ残っていた。「もう消えたい」と思ったことある...
帷(とばり)の部屋

すべては意識の海 ─ 宇宙は“存在”を夢見ている

宇宙は“外側”にあるのか?私たちは夜空を見上げ、無限の広がりを感じる。星々は遠くに散らばり、宇宙は果てしない“外側”の空間に存在しているように思える。けれど──ふと考える。その「外側の宇宙」は、本当に自分の外にあるのだろうか?目で見ている星...
黄泉の部屋

黄泉はどこにあるのか ─ “あの世”は心の奥か宇宙の果てか

“黄泉”という言葉の記憶古来、日本人は死の向こう側を“黄泉(よみ)”と呼んできた。『古事記』では、イザナミが死後に降り立った場所として描かれ、そこは暗く湿った、戻ることのできない国とされている。けれど、この“黄泉”という言葉の響きには、どこ...
裏の部屋

すべては物語 ─ 人は世界を“意味づけ”で作っている

世界は「語られた瞬間」に生まれる私たちは、世界がすでにそこにあって、人間がそれを理解している──そう思い込んでいる。けれど、もしそれが逆だったら?もしかすると、世界は「語られた瞬間」に生まれるのかもしれない。たとえば「これは美しい」と言葉に...
帷(とばり)の部屋

時間は流れているのか ─ 宇宙と意識のもう一つの構造

「時間は流れる」という当たり前を疑う時計の針が進む。カレンダーの数字が増えていく。私たちはそれを見て、「時間が流れている」と信じている。だが、考えてみれば奇妙だ。“流れる”という表現は、何かが動いていることを示す。しかし、時間そのものを見た...
黄泉の部屋

生きながら死ぬ ─ “喪失”の中で再生する心

「生きながら死ぬ」とはどういうことか死は、肉体が終わるときに訪れる──そう考えるのが一般的だろう。だが、人は生きている間にも、何度も「小さな死」を経験している。夢が終わったとき。愛が離れていったとき。誰かとの絆が途切れたとき。その瞬間、確か...
裏の部屋

本当の自分とは誰か ─ 心にある“もう一人の自分”

「本当の自分」という幻「本当の自分を生きたい」そう願う人は多い。しかし“本当の自分”とは、一体どこにいるのだろう。素のままの自分?社会に合わせて生きる自分?それとも、誰にも見せていない“裏の顔”だろうか。人は誰もが、状況に応じて顔を変える。...
帷(とばり)の部屋

人間は宇宙を見ているのか、それとも宇宙が人間を見ているのか

見る者と見られるもの夜空を見上げるとき、私たちは「宇宙を見ている」と思っている。だが本当にそうなのだろうか。星々の光は何十億年も前の過去から届いている。私たちが見ているのは、すでに“存在しない宇宙の姿”かもしれない。つまり、宇宙を見ているつ...